好きこそ物の上手なれ
先日とあるレシピサイトを運営している方の話を聞いた。
サイトのコンセプトは「段取り上手」や「ぴったり使い切り」。
週末に「お買い物リスト」の通りのものを買って
手順通りに調理をしておけば、1週間分の献立が簡単にできるとのこと。
「ほほう、世の中にはこんなニーズがあるのだな」
と思ったと同時にすごく違和感があった。
このサイトには「料理の楽しさ」が見当たらない。
しゅっとしてて、合理的で、どこか「義務感」さえ感じる。
自分の中で「食べること」や「作ること」は楽しいことだったから
こんな感覚で料理をする人たちがいるのかと目からウロコだった。
* * *
私の周りにいる、料理が上手な人たちは
基本的にレシピを見ていない。
それぞれの調味料や食材の味を知っていて、
美味しい食べ物を知っていて、
自分の五感で確かめながら、足りないものを足していく。
そして何よりすごく「楽しそう」だ。
料理している姿を見ているとこっちまでわくわくしてくる。
そんな風に迷いなく美味しいものを作りあげる人を、私は尊敬している。
一種のアーティストだと思う。私もそうなりたい。
はっとするようなセンスで、気張らず迷いなく、呼吸するかのように作りあげる人が好きだ、尊敬する。